会長あいさつ

濵脇正好
長崎県診療情報管理研究会 会長
(長崎医療センター診療報酬管理運営部長・緩和ケア外科医長)
ご挨拶
長崎県診療情報管理研究会会長の濵脇です。
平成31年4月20日に開催予定の第44回研究会は平成最後の開催となります。
これまで44回と長きにわたってこの会を続けてこられたのも皆様方のおかげです。改めましてお礼申し上げます。
さて私事ですが、長崎医療センターにおける肩書が、今年1月からこれまでの心臓血管外科医長から緩和ケア外科医長にかわりました。少し聞き慣れない名称かもしれませんが、今後は緩和ケアを中心に診療をさせていただくことになりました。ここで少し緩和についてお話をさせてください。

長崎医療センターの緩和ケアチームは2007年2月に発足した、身体症状緩和医師、精神症状緩和医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、言語療法士、MSW等による専門チームです。2009年4月から緩和ケア専従看護師が配置され、2011年からリハビリテーション科のスタッフ、2014年からMSW、2016年よりJNPと歯科衛生士を新たに迎えサポート体制がより充実しました。身体症状緩和医師の配置は2017年に専従より専任へ変更となりました。
当初はがん患者の終末期に介入することが多かったのですがこれは本来の緩和ケアとは少し異なります。また2018年の診療報酬改定でようやく対象患者として循環器疾患が含まれましたが欧米ではすでに対象の約40%が循環器疾患であり日本循環器学会における心不全ガイドラインにおいても緩和医療はすでに治療の選択肢として記載されています。また今回、がん診療連携拠点病院の施設基準の更新がありましたが、緩和ケアチームは指定要件の一つでもありかつその診療実績も問われます。現在では診断早期から終末期に至るまで対応する病期も多岐にわたり、主治医・医療スタッフと患者・家族との間の潤滑油として、また将来のアドバンス・ケア・プランへの橋渡し役として活動することが期待されています。もし興味がありましたら医療講演などのなかでもう少し詳しくお話していきたいと考えておりますのでご意見をください。今後もこれまで以上に皆さんとともに長崎から全国へ多くの情報発信をしていきたいと考えております。一緒に頑張っていきましょう。